「安い・早い・処方不要」。画面の向こうの言葉は、確認できない事実を隠すことがあります。
個人輸入という手段は、法律で禁じられているわけではありません。ただ、厚生労働省は、個人輸入の医薬品にはリスクがあると繰り返し案内しています。この記事は、その記載に沿って、偽造品・粗悪品のリスクを論理的に整理します。不安をあおる意図はありません。判断に必要な材料を並べます。
厚生労働省が示している基本の事実
厚生労働省の「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」には、個人輸入の医薬品について、次のような趣旨の記載があります。
- 日本の医薬品医療機器等法に基づく、品質・有効性・安全性の確認がなされていない
- 期待した効果がない場合や、有害物質を含む場合がある
- 不衛生な環境で製造されている可能性がある
- 虚偽・誇大な表示がある場合がある
- 正規メーカーの製品を偽った偽造品の可能性がある
ここで大切なのは、「必ず危険」とは書かれていない点です。「確認されていない」ことがリスクの本質です。

なぜ「確認されていない」ことが問題なのか

国内で正規に流通する医薬品は、承認の審査、製造管理、流通の管理などの仕組みの中にあります。個人輸入は、この仕組みの外で、購入者本人の責任で入手する行為です。
薬は、見た目だけでは中身を判断できません。錠剤の色、刻印、箱の印字が本物そっくりでも、有効成分の量が違う可能性は、購入者には調べようがありません。
偽造品・粗悪品が起こす3つの問題
問題起こりうること購入者が確認できるか成分の違い有効成分が少ない、または入っていない難しい分量の違い想定より多く、副作用が出やすくなる可能性難しい不純物の混入有害物質を含む可能性難しい
厚生労働省の言う「期待した効果がない」は、お金が無駄になるだけの話ではありません。AGAは半年から1年かけて経過を見るため、効かない薬で時間を失うことが実損になります。
外国語表示というもう一つの壁
個人輸入の医薬品は、外国語表示のことが多いと案内されています。効能、用法、注意事項の理解が難しく、副作用や成分・分量の記載が不十分な場合もあります。
AGAの薬では、性欲減退、勃起機能不全などの男性機能低下や、ミノキシジル内服ではめまい・動悸・血圧低下などが挙げられています。これらの注意を読み取れないまま服用するのは、リスクが上がります。
診察なしで使うことの問題
AGAの内服薬は、医師の診察・処方・経過観察が必要な医薬品です。厚生労働省は、受診せずに使うと安全性が著しく損なわれると案内しています。自己判断では、副作用が出たときの対処も難しくなります。
また、初期脱毛が起こる場合があり、効果判定には6か月〜1年かかります。中止すると効果は維持されません。こうした経過を、診察なしで一人で判断し続けるのは負担が大きい作業です。
「メリットよりリスクが大きい」の意味
厚生労働省は、通常、個人輸入のメリットよりリスクの方が大きいと考えられ、不利益を受けるのは購入者本人や家族だと案内しています。そして、家族と話し合い、医師・薬剤師など専門家に相談することを勧めています。
家族の話が出てくるのは、薬の誤飲や、他の人に譲ってしまう場面があるためでしょう。個人輸入した医薬品を他者に販売・授与すると、法令違反のおそれがあるとも案内されています。
購入前に自分で行える確認(仮の例)
以下は筆者が整理した仮の例で、体験談ではありません。
- 販売ページに、日本語の用法・副作用の説明があるか
- 診察や問診なしで買えるようになっていないか
- 厚生労働省の案内ページを一度読んだか
- 副作用が出たとき、相談できる医師がいるか
- 国内の正規の診療と、総額で比べたか
否定ではなく、比較の材料として
個人輸入を頭ごなしに否定するのが、この記事の目的ではありません。安さや手軽さに魅力があること自体は事実です。ただ、その魅力と引き換えに、品質や責任の所在が確認できなくなることを、数字と同じ重さで見てほしいと筆者は考えています。
次の記事では、健康被害が出たときの救済制度との関係を整理します。
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確認できる品質の中で、費用を抑えたい人向けの受け口として、DMMオンラインクリニックの発毛ライトプランがあります。診察を受けた上で、国内の医療機関から処方される形です。
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キャンペーン・価格は変わるため、契約前に必ず公式ページで確認してください。AGAは自由診療(公的医療保険の適用外)です。再診が必要になる場合や、医師の判断で処方できない場合もあります。

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