スキンケアは「順番」より「目的」
スキンケアの「正しい順番」を探して、インターネットや雑誌で調べると、情報の多さに戸惑う方も多いのではないでしょうか。化粧水の次は美容液か乳液か、クリームはいつ塗るのか、日焼け止めはどこに入れるのか。人によって言うことが違い、かえって混乱してしまうこともあります。
筆者が大切だと思うのは、順番を丸暗記するより、それぞれの工程の「目的」を知っておくことです。目的が分かれば、自分の肌や生活に合わせて、無理なく調整できます。この記事では、スキンケアの基本の流れと、それぞれの工程の目的を整理します。特定の商品や成分を勧めるものではなく、肌への効果や結果を約束するものでもありません。肌の状態には個人差があるため、気になる症状があるときは、皮膚科の医師にご相談ください。
基本の流れを知る
一般的に、スキンケアは、次のような流れで説明されることが多いです。
- 洗う:クレンジング(メイクをしている日)と洗顔で、汚れや余分な皮脂を落とす
- うるおいを与える:化粧水で、肌に水分を与える
- 整える・補う:美容液などで、肌の状態に合わせて補う(使う場合)
- 保つ:乳液やクリームで、うるおいを逃がしにくくする
- 守る:日中は、日焼け止めで紫外線対策をする
大切なのは、すべてを使わなければならないわけではないということです。美容液は、必須ではありません。忙しい日や、肌が不安定な日は、化粧水と乳液だけにするなど、簡略化する勇気も大切です。工程を増やしすぎると、肌への刺激が増える可能性があり、続けること自体が負担になってしまいます。

洗う:落とし過ぎないことを意識する
スキンケアの最初の工程は、「洗う」です。汚れや余分な皮脂、メイクを落とす大切な工程ですが、洗いすぎると、肌に必要なうるおいまで落としてしまうと言われています。ごしごしこする、熱いお湯で洗う、洗浄力の強いものを1日に何度も使う、といった行為は、肌への負担になりやすいです。
洗顔のポイントは、泡をよく立てて、泡でなでるように洗い、ぬるま湯でしっかりすすぐことです。洗顔料が肌に残らないよう、すすぎにも時間をかけてください。詳しくは、「洗顔の見直し|落とし過ぎない洗い方」で紹介しています。
また、メイクをしていない日は、クレンジングを省略できる場合もあります。自分の肌の状態と、その日の過ごし方に合わせて、必要な工程を選ぶのがコツです。
うるおいを与える:化粧水の役割
洗顔のあとの肌は、水分が失われやすい状態になっています。そこで、化粧水で、肌に水分を与えるのが、次の工程です。化粧水は、肌をうるおいで満たし、後に続く乳液やクリームが、なじみやすくなる準備をする役割も果たすと言われています。
化粧水の使い方は、手のひらにとって、顔全体にやさしくなじませるのが基本です。パンパンとたたく必要はありません。強い刺激は、かえって肌の負担になることがあります。コットンを使う方もいますが、摩擦に注意して、やさしくなじませてください。量は、商品の説明書に書かれた目安に従うのが確実です。
化粧水を選ぶときは、成分表示にも目を向けてみましょう。成分の読み方は、「化粧品の成分表示の読み方」で整理しています。
保つ:乳液・クリームの役割
化粧水で水分を与えたあとは、乳液やクリームで、うるおいを逃がしにくくするのが基本です。水分が肌から蒸発するのを防ぎ、肌表面を整える役割があると言われています。
乳液は、水分と油分のバランスがとれた、軽めの使用感のものが多く、クリームは、油分が多めで、しっかりとした使用感のものが多いです。肌の状態や季節に合わせて、使い分けるのが一般的です。乾燥が気になる季節や、夜は、クリームを足すなど、調整してください。乾燥が気になるときの考え方は、「乾燥肌の考え方|季節ごとのケア」でも紹介しています。
なお、油分の多いものを重ねすぎると、べたつきや、肌の違和感につながることもあります。足りないと感じたら少しずつ足す、という姿勢で調整してください。
昼と夜で変えること
スキンケアは、昼と夜で、少し役割が異なると考えると分かりやすくなります。
- 朝:寝ている間の汗や皮脂を、やさしく洗い流す。うるおいを整え、日中の紫外線対策(日焼け止め)をする
- 夜:1日の汚れやメイクを落とし、肌をいたわる。睡眠中に向けて、うるおいを保つ
朝は、洗顔料を使わず、ぬるま湯だけで洗う方もいます。自分の肌の状態に合わせて、調整してください。日焼け止めの選び方は、「日焼け止めの選び方と塗り方」で詳しくまとめています。
また、夜のスキンケアと睡眠は、つながっています。今日一日の「睡眠不足」の用語解説が整理しているように、睡眠が足りない日が続くと、心身の調子が乱れやすくなると言われています。肌の調子を整えたいときは、スキンケアだけでなく、睡眠も見直してみてください。
続けるための仕組み
スキンケアは、毎日の積み重ねです。だからこそ、無理なく続けられる仕組みづくりが大切になります。
- 工程を絞る:必要最低限から始める
- 置き場所を決める:洗面所の目に入る場所に、順番に並べる
- 時間を決める:歯みがきのあとなど、すでにある習慣にくっつける
- 記録はゆるく:変化は、写真やメモで、ゆるく残す
- 休む日もつくる:肌が不安定な日は、工程を減らす
続ける仕組みの考え方は、note「続ける仕組みは、意志の強い人ほど先に作っている」も参考になります。また、先延ばしをしてしまうときは、今日一日の「先延ばしの正体:やる気ではなく「曖昧さ」」が、行動を止めているのは、やる気より曖昧さであることを示しています。「いつ・どこで・何を」を具体的にしておくと、迷いが減ります。
筆者が関わる自社の化粧品ブランド「アン ラーヴ」でも、毎日のスキンケアを、無理なく続けるための考え方をお伝えしていきます。商品の詳しい内容は、公式ページでご確認ください。肌への効果を約束するものではなく、毎日のケアを、ていねいに楽しむきっかけとしてご覧いただければ幸いです。
まとめ
スキンケアの基本は、「洗う」「うるおいを与える」「保つ」「守る」の流れです。順番を暗記するよりも、それぞれの工程の目的を知り、自分の肌と生活に合わせて調整してください。工程を増やしすぎず、続けられる仕組みをつくることが大切です。肌に異常を感じたときは、使用を中止し、皮膚科の医師に相談してください。
男性向けの入門は「男性のスキンケア入門|洗う・うるおす・守る」もご覧ください。化粧品の記事一覧は源氏小町の化粧品カテゴリにまとめています。
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